ダブリンの雨…1997年夏2012/07/24 20:25

ジェイムズ・ジョイス著、柳瀬尚紀訳
『ダブリーナーズ』
2009年、新潮文庫

  八月のグレーの暖かな宵が市にたれ込めていた。和らいだ暖かな空気、夏の名残が、街路を巡っていた。街路は、日曜日の休業でどこも締めきっているが、華やいだ色合いの人通りで混み合っていた。光に映える真珠のように、街灯のかずかずがその高い柱頭から下の生ける織物を照らしていて、その織物は、形と色合を不断に変えながら、暖かなグレーの宵の空気の中へ、不変不断のざわめきを吹き上げている。



    真夏にアイルランドのダブリンを訪問した。この写真を撮影した時は雨が降っていないが、ダブリンにいた時は、小雨が降っている時間が多かった。日本にいる時のような本降りの雨はほとんどなかった。しかし、折りたたみの傘を開くことにもなった。海外旅行に行った時に、やはり重要なのは天候である。雨の雰囲気も悪くないのだが、傘をさすのは面倒だし、写真撮影の妨げにもなる。
    幸い、主な観光地を見ている時は、雨は降っていなかった。ロンドンに比べたら、ダブリンは小さな街である。来る前は寂れていると思ったが、景気も良く、観光客も多く、大変賑わっていた。雨のシーンの写真が撮れなかったことは残念だ。

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