タリン・占領博物館…2013年夏2013/08/23 22:05

ヤーン・クロス著、沼野充義監修・解説、沢崎冬日訳
『狂人と呼ばれた男--あるエストニア人貴族の愛と反逆』
日本経済新聞社、1995年

 彼はすっと眉をあげたが、その眉にも白いものが混じっていた。私は、この三週間で彼の顔色がずっとよくなったと思った。乗馬で体重を二〇ポンドばかり落としたらしく、そのおかげで(短く刈り込まれているものの)ほとんどまっ白になった口ひげをのぞけば、その容貌は若々しいとさえ言えた。彼は咎めるような皮肉な口調で、エストニア語で答えた。


 エストニアのタリンの街中を歩く。石畳の坂道が多く、けっこう歩きにくい。気温は高くないが、日射しがきつい。アレクサンドル・ネフスキー聖堂、トムペア城からの坂を降りて、自由の丘にたどり着く。独立戦争記念碑が立っている。その近くに占領博物館がある。ソ連によるエストニア支配に関するものが展示されている。



  なお、タリン港から中心街に歩くと、エストニアの近代の歴史を示す写真が並んでいる。第一次世界大戦後、エストニアは独立し、また第二次大戦時にはソ連に併合され、1991年のソ連崩壊後に独立を回復している。

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