ベルリン博物館島(その2)…2001年夏2013/10/17 20:07

『ベルリン・ノワール』
扶桑社、2003年

フランク・ゴイケ著/「ガードマンと娘」
   ユリアーネは不平も言わずについてきた。異国的な容貌にもかかわらず、彼女は家庭生活を愛し、いったん築き上げたその秩序に、しがみついた。彼女は士官の妻には向いていなかったのだ。最初の異動のとき、彼女はこらえただけだった。そして妊娠した。二度目の異動のあと、彼女は離婚を申し出た。東ドイツが崩壊に瀕していたころ、彼女はギリシャ人と再婚し、俺の娘も引き連れて、エーゲ海方面に行方をくらました。その後一度として音信はなかった。



   この博物館島には、旧博物館、新博物館、旧国立美術館、ボーデ博物館、ペルガモン博物館の美術館がある。それにしても、英国、フランス、ロシアなどと並んで、ドイツにも立派な美術館があり、人類の遺産ともいえる多くの作品を保存している。ドイツ統一後は東西両ベルリンの美術館を整理統合し、一元的な運用が行われている。
   なお美術館を見る際に、手荷物を預けないといけないらしい。どうしたらいいのか聞くが、はっきりしない返事。もう一度聞くと、係官が怒った。「そこに書いてあるだろうが」と。旧東ベルリンだからと決めつけるわけではないが、接客マナーに慣れていなかったのかもしれない。それでも美術品はなかなかのものだった。こうした係官と世界有数の美術品とのギャップがある意味面白かったともいえる。

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