コーンベルトのリッチフィールド(その6)…2007年秋~冬2015/01/22 09:05

エブリン・フォックス ケラー著、石館 三枝子・石館 康平訳
『動く遺伝子ートウモロコシとノーベル賞ー』
晶文社、1987年

   ダーリントンの見解は一九三〇年代と一九四〇年代に実りをみせたバーバラ・マクリントックの仕事とその考え方を理解する上で特に適切な意味を持つ。


   アメリカから輸入したトウモロコシは日本で焼いたり、ゆでたりして食べるのかというと、そうではない。日本のトウモロコシの自給率については面白い数字がある。ほとんど0%、ほとんど100%という数字だ。穀類としてトウモロコシはほとんどが飼料として使われ、その他に食品、工業製品の原材料にも使われる。この自給率はほとんど0%だという。
   そして、スイートコーンと言われている野菜として定義されるトウモロコシは逆にほぼ100%に近い自給率を誇っている。私たちが普通に食べるトウモロコシである。当然、こちらのトウモロコシは穀物として定義されるものの方である。リッチフィールドのコーンを一粒とって噛んでみたが、小石のように硬い。歯が折れそうな硬さだ。