カリフォルニアのワイナリー(ソノマ・ナパ)…2007年秋~冬(その3)2015/06/06 06:13

ジャネット・デイリー著者、矢倉尚子訳
『愛は危ないワインの香り』
集英社文庫、1998年

   身を低くかがめ、ぶどうの若木を目隠しに使いながら、サムはラモーンを追いこして前に出た。


   こういうワイナリーを見るのは初めてだった。ぶどう畑とお客さんがワインを飲んだりする建物が敷地内にある。ソノマ郡はけっこう起伏に富んだ地域である。”Benziger Family Winery”という名前だから家族経営なのだろう。こういう冬の日はいいが、夏の収穫が一番つらいようだ。
   柑橘類は地中海性気候が適している。地中海性気候だけは世界のどこにあるか習ったことをきちんと覚えている。欧州の地中海周辺、カリフォルニアのこのあたりの地域、南アフリカの一部、オーストラリアの一部。柑橘類が育ちやすい気候のイメージが気に入って、ここだけはきちんと覚えている。