丹東鴨緑江(中朝国境)クルーズ…2014年春(その58)2018/02/19 08:38

山田敏弘著
『ゼロデイ--米中露サイバー戦争が世界を破壊する-』
文藝春秋、2017年

   中国の国家安全法は国民に当局者の命令・指示に従うことを義務付け、ホテルをはじめとする産業界に無制限の作戦協力を命じている。つまり、ビジネスマンが利用するホテルなどは音声や映像装置で監視され、国家安全部の職員がそれをモニターできると考えていい。そして価値ある情報は盗むのである。


   さて、この中朝国境のクルーズの直後にちょっとした妨害にあってしまった。クルーズを終えて、お昼を食べて、虎山長城に移動する段になって、公安の車で動けなくなってしまったのである。ガイドさん、ドライバーさんと一緒に車で移動していたのだが、その車がブロックされてしまったのである。ガイドさん、ドライバーさんが必死になってクラクションを鳴らして、公安の担当者を探し出した。その間、15分ー20分くらいかかってしまった。
   公安の担当者は謝る様子もなく、車を発進させた。インターネットを通じて、中国の旅行社にこのオプショナルツアーを申し込んだから、こちらの情報は筒抜けだったかもしれない。公安車による妨害は、意図的に行われたものか、単なる迷惑駐車なのか最後まで真相はわからなかった。


丹東鴨緑江(中朝国境)クルーズ…2014年春(その1)2017/12/25 08:39

ヤン  ヨンヒ著
『兄 かぞくのくに』
小学館、2012年

   兄は、日本の隣国----北朝鮮にいる。


   瀋陽に宿泊して、高速道路で3時間半もかけて丹東にやってきた。ここは北朝鮮との国境の街で、観光もそれにちなんだものが多い。鴨緑江がここでの中朝国境となっている。あらかじめ瀋陽からの移動も含めて、オプショナルツアーも申し込んでおいた。その一環として、鴨緑江のクルーズも入っている。さっそく船に乗ることになる。そんなに大きな船ではない。


虎山長城を歩く…2014年春(その40)2015/05/30 06:19

李泰著者、 青柳純一訳
『鴨緑江の冬--「北」に消えた韓国民族指導者』 
社会評論社、1994年

 同じ状況下で拉致されなかった人々に比べて、彼らは明らかに分断時代の犠牲の山羊だということができる。彼らは悲運の主人公であった。


   虎山長城の坂をのぼる際に、なだらかなスロープになっているところもあるし、階段になっているところもある。いずれにしても傾斜がきついのでハードな行動を伴うことにある。だから高齢者の姿は目立たない。
   もう少しとどまっていたかったが、瀋陽に3時間半かけて戻らないといけないので、きりのいいところで終える。本当は丹東に宿泊して、ホテルの部屋でのんびりして対岸の北朝鮮を見たいとも思ったが、休みの関係で断念した。もっとも電気があまり通じてないようで、夜景はきれいではないらしい。


虎山長城を歩く…2014年春(その1)2015/02/28 08:00

鮮于煇著、 猪飼野で鮮于煇作品を読む会訳
『火花--鮮于煇翻訳集』
白帝社、2004年

<水豊ダム>
   ここ何年かの間、舗装道路とダムと鉄橋を造るために、山を穿ち、丘を崩し、野原を削ることによって生じたさまざまな人間関係の愛歓は多いだろうが、水豊ダムにまつわる話ほどすさまじい話は、稀ではないかと思われる。


   中国の瀋陽から丹東に出かけた。高速道路を3時間半飛ばして、ようやく丹東市街へ。そこで鴨緑江を巡る遊覧船に乗って、対岸の北朝鮮の様子も眺めた。そのクルーズについては、また別の機会に取り上げることとする。港の近くで昼食を食べてから、虎山長城に出かけた。丹東市街から車で20、30分の移動だが、ある事情で乗っていた車が発進できない状態に陥ってしまった。15分くらいの時間ロスだったが。そのことについても別の機会で写真などをアップしたい思う。
   さて、車は中国と北朝鮮の国境を流れる鴨緑江に沿って進んでいく。緊張感はあまり感じられない。むしろ牧歌的でのどかな雰囲気だ。途中にはたなざらしになった中朝共同の特区の不思議な光景も見られた。そうこうしているうちに虎山長城に到着する。いかにも中国と言えるような赤い門が目につく。