ブロードウェイ(その4)…1997年秋2012/08/07 20:48

ディケンズ著、伊藤弘之・下笠徳治次・隈元貞広訳
『アメリカ紀行(上)』
2005年、岩波文庫

   このブロードウェイほど日ざしの強い通りが今まであったであろうか!舗道の敷石は踏む足で磨かれて輝きを取り戻し、家々の赤い煉瓦はまだ乾いた熱い炉の中にあるかのようで、乗合馬車の屋根は、その上に水が撒かれたらシューシュー音を立てて白煙を上げながら消えかかった火のような臭いを発しそうである。



 2回目のニューヨーク訪問は14年後。ニューヨークは治安も良くなり、歩きやすくなった。他の都市も訪問することになっていたし、街づくりや商業再生などの視察で来ていたので、自由時間はあまりなかったが、夜はミュージカルくらい見に行こうという話になった。いったんは日程が確定したが、クルーズに変更になってしまった(それはそれで楽しかったが)。ブロードウェイ界隈を歩く時間はあった。「レミゼラブル」の看板がいい雰囲気を醸し出している。

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