サンスーシ宮殿(その1)…2001年夏2012/03/27 02:10

カント著、樫山欽四郎/坂田徳男/土岐邦夫訳
『世界の大思想11 カント(下) 実践理性批判/判断力批判/永遠の平和のために』
河出書房、1965年

「判断力批判」
    大王フリートリヒがその一つの詩のなかで、「呟かず、悔いをせずに生を辞そう、われらの諸々の善行に充たされた世界を後に。一日の行程を終えた太陽は、なお柔らかき光を空一面に拡げる。空へ投ぐるそのさいごの光は世の幸わせを思ういまわの吐息である」と述べておられる場合に、大王はその生涯の終わりにあたってもなお、構想力が(空晴れた夕暮によってその諸々の楽しさが心のうちによび起こされる、暮し送られた楽しい夏の一日を回想するときに)かの表象にともなわせるところの、そしてどのような言葉も見出されない夥しい感覚と副次的表象を喚起するところの、〔象徴的〕属性によって、大王の抱いておられる世界公民的意向の理性理念を生気づけておられるのである。



 ベルリンから近い都市ポツダム。ポツダムといえばポツダム宣言という言葉がすぐに思い出される。日本の敗戦と関わっているだけに、感慨深くなる。ここにサンスーシ宮殿がある。ポツダムは東ドイツの都市だったので、旧共産圏によく見られた路面電車が走っていた。ソ連を訪問した際も、こうしたトラムはよく見かけた。
  旧東ドイツの面影を残しつつも、美しい街並みも保っているという面白い都市である。イタリアのローマからベルリン入りし、再開発の真っ最中であるベルリンの喧騒から逃れて、小都市ポツダムに来るとほっとした気分になる。大都市であるベルリンも緑が多いが、このポツダムも水や緑に恵まれている。駅から宮殿に向かって歩いていくと、こうした自然に接することができる。

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