エルミタージュ美術館…1980年夏2013/07/12 21:58

ディブラ・ディーン著、成川裕子訳
『エルミタージュの聖母』
PHP研究所、2009年

   エルミタージュ美術館が軍の攻撃対象となるなど、おそよありえないことだったが、それは何の慰めにもならなかった。今回のことは何一つ、道理にかなったことなどない。正気の人間にはおよそ理解できないことばかりだ。観念上では、ドイツ軍がそこまでやってきていることは、数日前、最初の砲弾がヒューと音を立てて市街で炸裂したとき、誰もが知ったことだが、あれはどこかのファンタジーのように、突拍子もない、非現実的なことだった。人びとはみな呆気にとられ、ぽかんと顔を見合わせるだけだっった。まさか、そんな。このレニングラードで?ばかげている。長距離ミサイルを撃ち込んで、女や子供や年寄りを、無差別に撃ち殺す?何のために?それに、、なんで街を焼き払うのか。焼き尽くして何も残らならなったら、勝っても何の意味もなかろうに。



 レニングラード(当時)に比較的長いこと滞在していたが、エルミタージュ美術館そのものはさらりと見た程度だろうか。何しろあまりにも素晴らしいコレクションなだけに、ちゃんと鑑賞するには1か月はかかると聞いていた。そうなると、他の名所が見られなくなってしまう。
   滞在していたアストリアホテルから近い場所にもあり、この辺りをよく歩いた。この写真は、宮殿広場に立ってエルミタージュ側から旧参謀本部に向かって撮影したもの。このあたりはレニングラードで最も壮大な雰囲気を感じることができる場所だ。モスクワのクレムリンも典雅だが、ここはまた違った趣がある。

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