パリ地下鉄(その3)…1998年夏2014/04/03 19:55

レーモン・クノー著、生田耕作訳
『地下鉄のザジ』
中公文庫、1974年

 旅行者たちは、漠然と察して、もはやまったく笑いごとではすまされないと受け取り、ひそひそ声で、彼らの母国語で相談し合った。ある者は小娘をセーヌ川へ投げ込もうという意見だし、他の者は彼女を旅行用毛布に包んで防音用に真綿を噛ませ、何処かの駅の一時預りに預けようという意見だ。誰も膝掛けを犠牲にしたくないのならトランクでも間に合うだろう、思い切り押し込めば。



 サンジェルマン・デプレ近辺のホテルに泊まっていたので、そこが起点になる。小さなホテルで朝食をとって、パリの散策に出かける。サンジェルマン・デプレの地下鉄の駅。ホームで撮影した写真である。パリにいるというだけで、ハッピーな気分になれる。
   ありきたりであるが、凱旋門、エッフェル塔、ルーブル美術館、オルセー美術館などの名所はくまなく回る。それからおしゃれなカフェにも何度も入る。地下鉄を乗りこなせば、どこにでも行ける。