バッキンガム宮殿(その6)…2008年夏2012/06/15 21:42

コナン・ドイル著、延原謙訳
『緋色の研究 』
1953年、新潮文庫

 やつらがロンドン中どんなところへ行こうとも、私はかならずふたりのあとをつけることにしたのです。あるときは馬車で、またときには歩いたこともありますが、馬車ならば逃げられることがありませんから、馬車のほうが都合がよかったのです。

 

 この街を初めて訪れた時、ロンドンにしては珍しい猛暑で、バッキンガム宮殿で観光しているのもきつかった。しかし、この2回目のバッキンガム宮殿の訪問は天気も爽やかで、快適だった。着いた当日は時差ぼけで苦しかったが、この日は体調も回復して宮殿の衛兵たちをしっかり見ることができた。同じことを何度も書いているが、彼らの頭はマッチ棒にそっくりである。トランペットを担当する人、打楽器を担当する人。ふだんはじっくりと練習をしているのだろう。なかなか演奏もうまく、スマートだ。