ウィーン美術史美術館で名作鑑賞…2016年夏(その17)2021/02/02 11:15

池内紀編訳
『ウィーン世紀末文学選』
岩波文庫、1993年

〈地獄のジュール・ヴェルヌ/天国のジュール・ヴェルヌ〉(ヘヴェジー作)
「ご安心なさい」

フラ・バルトロメオという人の作品。まさにルネサンス期の人で「聖燭祭」のことを描いた作品らしい。イエスが父母によって神殿に連れてこられたことを祝う意味があるとのこと。宗教的な絵画となると、なかなか奥の深いものとなる。風景画のような絵の方が分かりやすいことは事実だ。パリでも両方行ったが、当時はキリスト教などに対する理解もあまりなく、ルーブル美術館よりはオルセー美術館の方が見やすいものが多かった。


ウィーン美術史美術館で名作鑑賞…2016年夏(その18)2021/02/09 17:38

池内紀編訳
『ウィーン世紀末文学選』
岩波文庫、1993年

〈シャイブスの第2木曜日〉(ヘルツマノフスキー=オルランド作)
役所には、いろいろな仕事があった。

ティツィアーノ・ヴェチェッリオという、これもまさにルネサンス期の画家による作品。「ニンフと牧童」というタイトルらしい。何だか官能的な、奇妙な絵である。意味はよく分からない。ただ、ヨーロッパでは、音楽でも牧神とか羊飼いとを題材にしているものが多い。聖職者は司牧者とも呼ばれる。この絵とは直接関係ないが、シューベルトの歌曲に「岩の上の羊飼い 」という不思議な曲がある。歌とともに、ピアノ、クラリネットの演奏がなされる面白い曲である。


ウィーン美術史美術館で名作鑑賞…2016年夏(その19)2021/02/16 10:14

池内紀編訳
『ウィーン世紀末文学選』
岩波文庫、1993年

〈シャイブスの第2木曜日〉(ヘルツマノフスキー=オルランド作)
彼らは 衆議して結論を出した。

ここは必ずしも中世のものばかりあるわけではない。もう少し新しいものもある。Mihály Munkácsyは19世紀の終わりまで生きたハンガリーの画家であるが、このような天井画を描いている。「ルネサンスの栄光」と題した作品のようだ。ルネサンスの時代は、人間がこの世の中心に位置するようになってきたが、素朴な信仰心は他方失われていったのだろうか。


ウィーン美術史美術館で名作鑑賞…2016年夏(その20)2021/02/24 10:07

池内紀編訳
『ウィーン世紀末文学選』
岩波文庫、1993年

〈シャイブスの第2木曜日〉(ヘルツマノフスキー=オルランド作)
驚愕の声が全世界にとびかった。

 1996年には「オーストリア1,000年」を記念して、いろんな行事が世界中で行われたとのこと。「音楽のメッセージ/オーストリアの音楽1,000年」という展覧会が開かれて、モーツァルトなどウィーンと深くかかわった音楽家に関する物が展示されたようである。この年の夏は、アメリカに行っていたので、見ていない。