プレトリア/メルローズ・ハウス(その4)…2004年夏(現地は冬)2013/10/05 17:25

ナディン・ゴーディマ著、スティーヴン・クリングマン編、福島冨士男訳
『いつか月曜日に、きっと』
2005年、みすず書房

「本質的な身ぶり 1984」
   しかし、ソヴィエト、南アフリカ、イラン、ヴェトナム、台湾、ラテン・アメリカなどの国々では、これこそ、作家であれば当然引き受けなければならない社会的責任なのです。こうした国々では、作家は二重の要請を受けます。抑圧された人々は自分たちの代弁者になって発言してほしいと作家に迫り、その一方で、国家はその行為に対して作家を処罰しようとします。



   メルローズ・ハウスの裏庭にはお茶用の庭園があり、アンティーク市やバザーなどが開かれているようだ。プレトリアを観光すると、フォールトレッカー開拓記念碑、クルーガー・ハウス、メルローズ・ハウスを3点セットで見ることになる。いずれもボーア人、あるいは英国人対ボーア人の視点での歴史を見ることになるが、アフリカ土着の人々の視点は入ってこない。英国人にしてもボーア人にしても白人の入植者で、昔から住んでいた人たちではない。