丹東鴨緑江(中朝国境)クルーズ…2014年春(その8)2018/01/01 06:09

ヤン  ヨンヒ著
『兄 かぞくのくに』
小学館、2012年

   安くていいものを送る母の存在は、一般の北朝鮮の人たちから見れば、それだけでプラス材料だった。


   さて、中朝友誼橋の真下を通る。対岸の陸地も近づいてきた。トラックは青色を基調としたものが多い。ここにはもう一つの橋である鴨緑江断橋も見られるが、途中で切れている。いずれも日本統治下でつくられたものである。朝鮮戦争の際に米軍の爆撃によって鴨緑江断橋は寸断されてしまった。


丹東鴨緑江(中朝国境)クルーズ…2014年春(その10)2018/01/02 06:52

ヤン  ヨンヒ著
『兄 かぞくのくに』
小学館、2012年

   私の父は、東京の中央本部ではなく、あくまでも地方本部である大阪の幹部だ。


   対岸の北朝鮮側の風景。なんとなくのんびりしたムード。うっすらと山々も見えている。日本でもよく見かけるような景色だ。このあたりはまったく人の姿は見えない。船は順調に進んでいく。ガイドさんや運転手さんも一緒の船に乗っている。ガイドさんは北朝鮮関係の仕事はしているが、北朝鮮には行ったことはないと言っていた。


丹東鴨緑江(中朝国境)クルーズ…2014年春(その11)2018/01/03 06:51

ヤン  ヨンヒ著
『兄 かぞくのくに』
小学館、2012年

私は北朝鮮の代表じゃない。


   北朝鮮側の対岸に近づいてきた。陸地というか中洲というか、緑の多い不思議な風景だ。ぼんやりとしていた山々ももう少しはっきりと見えてきた。


   さて、こちらの対岸は当然中国側である。そこそこ近代的な建物だから一目で中国側とわかる。瀋陽に比べたら丹東は田舎なので、街そのものものんびりムーりドである。ただ、日本の自動車メーカーの看板もやたら見かけたし、都市化やモータリゼーションは急ピッチで進いんでいるようだった。


丹東鴨緑江(中朝国境)クルーズ…2014年春(その12)2018/01/04 08:39

ヤン  ヨンヒ著
『兄 かぞくのくに』
小学館、2012年

   次兄のコナ兄は、ピョンヤンの都市計画研究所に勤務。


   さて、北朝鮮側の陸地が見えてきた。ここは何だろうか。歩いている人もいる。船を漕いでいる人もいる。だんだんとクルーズも盛り上がってくる。ちょっと殺伐とした光景だが。波は静かで、航行も順調である。日本はゴールデンウィークの真っ最中。中国は日本の制度をまねることも多いが、北朝鮮はどうだろうか。


丹東鴨緑江(中朝国境)クルーズ…2014年春(その13)2018/01/05 08:49

ヤン  ヨンヒ著
『兄 かぞくのくに』
小学館、2012年

   私はドラマチックな人生に囲まれて育ったんだと思う。


   予想以上に陸地に近づいていく。かなり船は北朝鮮側に接近していく。なかなか興味深いクルーズになりそうだ。丹東まで来るにはけっこう面倒だから、日本人観光客の姿も見かけない。ネットで中国の旅行会社のオプショナルツアーに申し込んだ。日本語の表示のものなので、わかりやすかった。支払いは現地で渡すとの選択をした。人民元を封筒に入れて渡したが、ガイドさんは中身もろくに確認せずに受け取った。左側に見えるのはゴミ捨て場だろうか。


丹東鴨緑江(中朝国境)クルーズ…2014年春(その14)2018/01/06 08:12

ヤン  ヨンヒ著
『兄 かぞくのくに』
小学館、2012年

権力者の還暦を祝うための「人間プレゼント」……。


   船に乗っている人は2人いる。船を漕いでいる人がこちらを見ている。この船はそもそも何のための船なのか。よくわからない。仕事なのか遊びなのか。幸い、天気は良くて、波も静かだ。40分か50分くらいの乗船だっただろうか。面白かったので、あっという間に終わってしまった記憶がある。


丹東鴨緑江(中朝国境)クルーズ…2014年春(その15)2018/01/07 06:11

ヤン  ヨンヒ著
『兄 かぞくのくに』
小学館、2012年

   ニ度目の訪問の時も、船で出される料理は相変わらずおいしかった。


   かなり多くの人の姿が目につくようになった。やはり子供がたくさんいる。木々も少しだが植えられている。意外とカラフルな服装をしている人もいる。川岸に座って、こちらを見ている子供たちも少なくない。脱北者への監視が厳しくて、ものものしい雰囲気かとも予想していたが、この場を見る限りではそんな感じはしない。


丹東鴨緑江(中朝国境)クルーズ…2014年春(その162018/01/08 06:52

ヤン  ヨンヒ著
『兄 かぞくのくに』
小学館、2012年

   社会主義国家の建設だ、主席さまのためだと、祖国に送りこまれた兄。


   観覧車があって、たくさんの人がいる。この観覧車がしっかり回っているか確認しなかったが、少なくとも誰も乗っていない。ここに来る前にネットでもこの観覧車の写真はけっこう載っていた。あまりこういうのを見過ぎると、実際のものを見た時に新鮮味がなくなってしまうおそれもある。実際、「ロンリープラネット」という英語の旅行ガイドブックにはほとんど写真は載っていない。旅行で見ればいいのであって、わざわざ事前に写真を見ておいて、感動が減ってしまってはしょうがないということだろうか。


丹東鴨緑江(中朝国境)クルーズ…2014年春(その17)2018/01/09 08:37

ヤン  ヨンヒ著
『兄 かぞくのくに』
小学館、2012年

彼女は、私がかつて持っていた服を着ていた。


   遊園地の中のカフェテラスという感じだが、観覧車も回っていないし、実際のところなんのための施設なのかわからない。ただ、けっこう人は集まっているから、遊びに来ている人たちなのか、動員されている人たちなのかよく理解できない。こうやって中国の観光船から丸見えであることを考えると、北朝鮮側の宣伝の一環でもあるとも思えてくる。


丹東鴨緑江(中朝国境)クルーズ…2014年春(その18)2018/01/10 08:40

ヤン  ヨンヒ著
『兄 かぞくのくに』
小学館、2012年

   停電も当たり前なので、日が沈む前の時間や電気が通っている間に家事を済ませる必要がある。


   バスとか自動車が何台かとまっている。北朝鮮のモータリゼーションのことはよくわからないが、よく聞かれる電力不足のことなどを考えると、ガソリンが十分に足りているかどうかと考えたくなる。中国側の丹東は車も多くて、ドイツや日本のメーカーの代理店もたくさん見かけた。