瀋陽地下鉄(その3)…2014年春2014/07/01 20:10

浅田次郎著
『マンチュリアン・リポート』
2013年、講談社文庫

 張作霖が希望した列車というのは、かつて西太后が奉天にある祖宗の墓参りをするために、たった一度だけ使用した御料車でした。



   日本の空港で中国元に両替したのだが、瀋陽地下鉄の切符の自動販売機は5元札と10元札しか受け付けないということを知っていた。しかし、日本の空港の銀行では100元しか出せないとのことで、瀋陽のホテルに着くなり、地下鉄でも切符が買えるよう、細かいお札に変えてもらった。
   なかなか自動販売機がお札を認識しない。別のお札にしたら、すんなり買うことができた。地元の人の給料からすると、そうでもないかもしれないが、日本の物価水準からすると滅茶苦茶安い値段である。日本の若者達が大連などのコールセンターで働いている話はよく聞く。日本円にすると安い給料だが、高級なタワーマンションに住めるくらいの生活ができるようだ。