ブラチスラヴァ(スロヴァキア)旅情(その43)…2016年夏2017/02/14 13:58

L・ムニャチコ著、栗栖継 訳
『遅れたレポート』
岩波書店、1990年

〈クラーラ〉
外国でこんなに長く療養するなんて、誰にもできることではない。


   ブラチスラヴァ城の全容が見えてきた。ウィーンから来る途中に濃い霧が発生して、雨になるのではと心配していたが、そんなことはなく雲一つない快晴である。テーブルをひっくり返したとたとえられるよう、お城は四つの小さな塔があって、確かにテーブルの脚のように見える。