ポトマック川の水面を見つめて…2007年秋~冬2011/04/19 20:57

メアリー・チャーチ・テレル、「合衆国の首府で黒人であることの意味は何か 1906.10.10」
荒このみ翻訳、『アメリカの黒人演説集--キング・マルコムX・モリスン他--』
2008 年、岩波文庫

 15年来、私はワシントンで暮らしておりますが、最初にここへやって参りましたときでも、楽園とはほど遠い場所でした。以来、まったく私たちにとって耐えがたい場所になるように、あらゆる努力がなされているように見えます。黒人女性である私が、ある晩、見知らぬ場所のよそ者としてワシントンに足を踏み入れたとします。私は何マイル歩いても歩いても、体を休める場所を見つけることはできないでしょう。



 ジョージ・ワシントンの私邸であり、大統領府でもあったマウント・バーノンを訪れた時のこと。屋敷や農場を見てまわって、アメリカ建国時のことを思い起こす。紅葉が美しく、園内の木々の美しさはこの上もないものだった。


  最後に、奴隷記念碑、ワシントンの墓を見て、感傷的な気分になる。それからどんどんと歩いていくと、ポトマック川に面した場所にたどり着いた。


  この日は休日で、公的なアポイントメントもなく、くつろいだ時間を過ごすことができた。水面も静かで、穏やかだった。どこから見るかによって、ポトマック川の表情も変わってくる。ここで見たポトマック川は湖のようだった。