イングランドの牛…2008年夏 ― 2011/11/01 21:04
イソップ著、中務哲郎訳
『イソップ寓話集』
岩波文庫、1999年
45 牛と車軸
牛たちが荷車を曳いていた。荷車の車軸がキシキシと鳴るので、振り返って言うには、
「こら、重荷を丸ごと運ぶのは俺たちなのに、お前が悲鳴をあげるのか」
このように人間の場合でも、他人の働きを自分の苦労のように見せかける人が時にいるものだ。
『イソップ寓話集』
岩波文庫、1999年
45 牛と車軸
牛たちが荷車を曳いていた。荷車の車軸がキシキシと鳴るので、振り返って言うには、
「こら、重荷を丸ごと運ぶのは俺たちなのに、お前が悲鳴をあげるのか」
このように人間の場合でも、他人の働きを自分の苦労のように見せかける人が時にいるものだ。
ロンドンから列車に乗って、オックスフォードに向かった。ちょうど電車で1時間くらいの距離である。その列車から見た風景である。牛が草を食む光景が見えた。アメリカのような大規模な農地は少なそうだが、ゆったりした感じがする。日本と違って、イギリスの地図は緑の部分が多く、平野がかなり多いようだ。英国の豊かさは平野の広さと関係しているのかも。牛はどこでも、いつでものんびりしている。反芻する動物で、ゆっくりと食べている生活をしているからか。
マウントバーノンの馬…2007年秋~冬 ― 2011/11/04 20:19
イソップ著、中務哲郎訳
『イソップ寓話集』
岩波文庫、1999年
360 茨を食べる驢馬
驢馬が茨の尖った葉を食べていると、狐が見て、そっと近寄って来てこう言った。
「おい、柔らかくてふにゃふにゃの舌で、そんな固いおかずを、どうして柔らかく齧れるのだ」
『イソップ寓話集』
岩波文庫、1999年
360 茨を食べる驢馬
驢馬が茨の尖った葉を食べていると、狐が見て、そっと近寄って来てこう言った。
「おい、柔らかくてふにゃふにゃの舌で、そんな固いおかずを、どうして柔らかく齧れるのだ」
ジョージ・ワシントンの大統領官邸でもあるマウントバーノン。この間、書いたように牛が角を向けて、柵に体当たりしてきた。それに比べて、こちらの馬はマイペースでのんびりしている。ジョージ・ワシントンは大統領になっても、農業を続けていた。アメリカは軍事大国、工業大国、IT大国だけでなく、農業大国でもある。
初代大統領が動物を飼って、農業を続けていたこと自体が脈々と続く農業国としてのアメリカを象徴しているようである。体当たりしてきた牛と違って、この馬はきちんと躾けられているようだ。マウント・バーノンでは当時のままの風景が残されている。ワシントンDCを訪問する機会があったら、是非こちらにも足を運ぶことをおすすめする。
初代大統領が動物を飼って、農業を続けていたこと自体が脈々と続く農業国としてのアメリカを象徴しているようである。体当たりしてきた牛と違って、この馬はきちんと躾けられているようだ。マウント・バーノンでは当時のままの風景が残されている。ワシントンDCを訪問する機会があったら、是非こちらにも足を運ぶことをおすすめする。
植民地農園の豚…2007年秋~冬 ― 2011/11/08 21:18
イソップ著、中務哲郎訳
『イソップ寓話集』
岩波文庫、1999年
223 産の軽さを競う豚と犬
豚と犬がお産の軽さのことで言い争った。四つ足動物の中で、あっと言う間に産を済ませるのは自分だけだと犬が言えば、豚が遮って言うには、
「そんなことを言うが、目の見えぬ仔を生むじゃないか」
物事は速さではなく完成度で判断される、ということをこの話は説き明かしている。
ワシントンDCで研修を受けている時、アコキーク財団(Accokeek Foundation)が経営している植民地農園を訪れた。まさに当時の趣をそのまま残す農園である。タバコなどを栽培していたようで、奴隷の住居もある。奴隷は勿論だが、農民の家もかなり狭く、窮屈な生活をしていたようだ。タバコの葉を収獲した後、保存する小屋もあった。実は、この植民地農園はちょっと前に訪れたマウント・バーノンとはポトマック川をはさんでお互いに向き合っている。いろんな家畜がいる。豚もいる。古い種の豚という説明を受けた。原種に近いのだろうか。
ワシントンDCの郊外にあるが、日本人の観光客でここに来る人はそんなに多くないようだ。主な観光地を見た上で、余裕があればこの農園を訪問することをおすすめしたい。この農園訪問とは直接関係ないが、昨年だったかNHKテレビのスペイン語講座を見ていた時、スペイン人は豚に対して強い思い入れがあるということを知った。スペインのイベリコ豚は日本でも人気の食材だ。スペインは一時期イスラム勢力に支配されたことがあるので、その支配から脱した後は、イスラム教徒が口にしない豚肉をすすんで食べるようになったとのこと。
『イソップ寓話集』
岩波文庫、1999年
223 産の軽さを競う豚と犬
豚と犬がお産の軽さのことで言い争った。四つ足動物の中で、あっと言う間に産を済ませるのは自分だけだと犬が言えば、豚が遮って言うには、
「そんなことを言うが、目の見えぬ仔を生むじゃないか」
物事は速さではなく完成度で判断される、ということをこの話は説き明かしている。
ワシントンDCで研修を受けている時、アコキーク財団(Accokeek Foundation)が経営している植民地農園を訪れた。まさに当時の趣をそのまま残す農園である。タバコなどを栽培していたようで、奴隷の住居もある。奴隷は勿論だが、農民の家もかなり狭く、窮屈な生活をしていたようだ。タバコの葉を収獲した後、保存する小屋もあった。実は、この植民地農園はちょっと前に訪れたマウント・バーノンとはポトマック川をはさんでお互いに向き合っている。いろんな家畜がいる。豚もいる。古い種の豚という説明を受けた。原種に近いのだろうか。
ワシントンDCの郊外にあるが、日本人の観光客でここに来る人はそんなに多くないようだ。主な観光地を見た上で、余裕があればこの農園を訪問することをおすすめしたい。この農園訪問とは直接関係ないが、昨年だったかNHKテレビのスペイン語講座を見ていた時、スペイン人は豚に対して強い思い入れがあるということを知った。スペインのイベリコ豚は日本でも人気の食材だ。スペインは一時期イスラム勢力に支配されたことがあるので、その支配から脱した後は、イスラム教徒が口にしない豚肉をすすんで食べるようになったとのこと。
植民地農園の牛…2007年秋~冬 ― 2011/11/11 20:36
イソップ著、中務哲郎訳
『イソップ寓話集』
岩波文庫、1999年
351 仔牛と鹿
いくら図体が頑強そうに見えても、生まれつき臆病な者は、言葉で励ましても力づけはできない、ということ。
仔牛が鹿に向かって、
「君は犬より体が大きいし、足の速さでも勝っている。おまけに防御の角まである。なのにどうしてそんなに犬を怖がるのだ」と尋ねると、鹿の言うには、
「たしかに全部揃ってる。だけど犬の吠えるのを聞いたら、分別がかき曇り、頭の中は逃げることで一杯になるのだ」
マウントバーノンの対岸にある植民地農園。いろんな種類の家畜がいて、牛もいる。ちょっと前に訪問したマウントバーノンで怒り狂っていた牛とは違って、とてもおとなしい。ひとなっつこい表情を見せてくれる。大人の牛というよりは、子牛だろうか。植民地時代の様子もうかがえるし、畑もあり、家畜もいて、けっこう楽しめる。この農園はなかなか見所がある。アメリカ国務省主催の研修ということもあり、農園の職員が丁寧に説明してくれたので、ありがたかった。
あまりお客さんも多くはなく、お土産屋も閑散としていたが、このひなびた感じが何とも良かった。バスの時刻表を見たが、本数はあまりない。アメリカは日本ほど公共交通が発達していないので、当然だろう。帰りの足が心配だったが、NPO団体でアルバイトしていた若い女性が日本の車で迎えにきてくれ、DCの中心部まで送ってくれた。日本車は性能がいいので、安心して乗れると言っていた。
『イソップ寓話集』
岩波文庫、1999年
351 仔牛と鹿
いくら図体が頑強そうに見えても、生まれつき臆病な者は、言葉で励ましても力づけはできない、ということ。
仔牛が鹿に向かって、
「君は犬より体が大きいし、足の速さでも勝っている。おまけに防御の角まである。なのにどうしてそんなに犬を怖がるのだ」と尋ねると、鹿の言うには、
「たしかに全部揃ってる。だけど犬の吠えるのを聞いたら、分別がかき曇り、頭の中は逃げることで一杯になるのだ」
マウントバーノンの対岸にある植民地農園。いろんな種類の家畜がいて、牛もいる。ちょっと前に訪問したマウントバーノンで怒り狂っていた牛とは違って、とてもおとなしい。ひとなっつこい表情を見せてくれる。大人の牛というよりは、子牛だろうか。植民地時代の様子もうかがえるし、畑もあり、家畜もいて、けっこう楽しめる。この農園はなかなか見所がある。アメリカ国務省主催の研修ということもあり、農園の職員が丁寧に説明してくれたので、ありがたかった。
あまりお客さんも多くはなく、お土産屋も閑散としていたが、このひなびた感じが何とも良かった。バスの時刻表を見たが、本数はあまりない。アメリカは日本ほど公共交通が発達していないので、当然だろう。帰りの足が心配だったが、NPO団体でアルバイトしていた若い女性が日本の車で迎えにきてくれ、DCの中心部まで送ってくれた。日本車は性能がいいので、安心して乗れると言っていた。
植民地農園の羊…2007年秋~冬 ― 2011/11/15 21:56
イソップ著、中務哲郎訳
『イソップ寓話集』
岩波文庫、1999年
212 毛を刈られる羊
下手な刈り方をされる羊が、刈り手に向かって言うには、
「毛を刈るなら、もっと浅く切りなさい。肉が欲しいのなら、ひと思いにばっさり殺って、少しずつ苦しめるのは止めておくれ」
技術の扱いの下手な連中に、この話はぴったりだ。
『イソップ寓話集』
岩波文庫、1999年
212 毛を刈られる羊
下手な刈り方をされる羊が、刈り手に向かって言うには、
「毛を刈るなら、もっと浅く切りなさい。肉が欲しいのなら、ひと思いにばっさり殺って、少しずつ苦しめるのは止めておくれ」
技術の扱いの下手な連中に、この話はぴったりだ。
アコキーク財団が経営している植民地農園。ここには羊もいた。白い羊と茶色い羊である。実際に農場を経営しているというよりは、観光や施設の保存のためなので、そんなに家畜の数が多いわけではない。欧州から移民がやってきて、未開の地を開拓し、農業に従事した。奴隷の家もあったので、奴隷も農作業や家畜の世話にかり出されたのだろう。マウントバーノンと同じで、この植民地農園でも当時の服装をした人がいた。
ワシントンDC周辺は春や秋がなくて、夏と冬しかないと言われるほど、気候に特徴がある。地図で見ると、ワシントンDCとニューヨークは近く見えるが、けっこう距離があるので、気候はかなり異なる。ワシントンDCの夏は暑く、冬は寒く、この地域はなかなか暮らしにくい面もある。温暖なカリフォルニアに比べると、ますますそう感じる。いずれにしても、植民地農園でのんびりした時間を過ごすことができた。
ワシントンDC周辺は春や秋がなくて、夏と冬しかないと言われるほど、気候に特徴がある。地図で見ると、ワシントンDCとニューヨークは近く見えるが、けっこう距離があるので、気候はかなり異なる。ワシントンDCの夏は暑く、冬は寒く、この地域はなかなか暮らしにくい面もある。温暖なカリフォルニアに比べると、ますますそう感じる。いずれにしても、植民地農園でのんびりした時間を過ごすことができた。
ラスベガスのイルカとトラ…1996年夏 ― 2011/11/18 22:39
イソップ著、中務哲郎訳
『イソップ寓話集』
岩波文庫、1999年
113 鮪と海豚
鮪が海豚に追われ、水音高く逃げまどっていたが、今にも捕まりそうになって、余りに強く跳ねすぎたため、うっかり浜に乗り上げてしまった。しかし海豚も、同じ勢いで突き進んで来たので、一緒になって陸へ飛び出した。鮪はこれを見ると、息も絶えだえの海豚に向きなおって言うには、
「これではもう死んでも辛くない。俺の死の原因になった奴も一緒に死んでいくのを見とどけたぞ」
自分の災いの原因となった者もまた不幸に陥るのを見る時、人はより耐えやすい、ということをこの話は説き明かしている。
米国ネバダ州のラスベガスを訪問した。当時は、直行便もなかったので、サンフランシスコ経由でラスべガスに向かった。ギャンブル一色で、風紀の乱れたようなイメージが強いが、そんな街ではない。ラスベガスは大人も子供も楽しめる街。税金のあがりもいいので、警官も多く、治安もいい。そのラスベガスにはお客さんを喜ばせるための動物もいる。頭がよく、人間ともすぐ仲良しになれるイルカはどこでも人気者だ。それからトラもいた。
ラスベガスといえば、ホワイトタイガーで有名だったが、わざわざ見ることはしなかった。特段のショーを見ることがなくても、ラスベガスはただ散策するだけで楽しい街だった。ただ、夏真っ盛りで、気温は40度近くあったと思う。気温だけではなく、日差しが強すぎて、昼間はとても眩しかった。そんな暑い街で、水に入ったイルカやトラを見ると、涼しい気分になれる。
『イソップ寓話集』
岩波文庫、1999年
113 鮪と海豚
鮪が海豚に追われ、水音高く逃げまどっていたが、今にも捕まりそうになって、余りに強く跳ねすぎたため、うっかり浜に乗り上げてしまった。しかし海豚も、同じ勢いで突き進んで来たので、一緒になって陸へ飛び出した。鮪はこれを見ると、息も絶えだえの海豚に向きなおって言うには、
「これではもう死んでも辛くない。俺の死の原因になった奴も一緒に死んでいくのを見とどけたぞ」
自分の災いの原因となった者もまた不幸に陥るのを見る時、人はより耐えやすい、ということをこの話は説き明かしている。
米国ネバダ州のラスベガスを訪問した。当時は、直行便もなかったので、サンフランシスコ経由でラスべガスに向かった。ギャンブル一色で、風紀の乱れたようなイメージが強いが、そんな街ではない。ラスベガスは大人も子供も楽しめる街。税金のあがりもいいので、警官も多く、治安もいい。そのラスベガスにはお客さんを喜ばせるための動物もいる。頭がよく、人間ともすぐ仲良しになれるイルカはどこでも人気者だ。それからトラもいた。
ラスベガスといえば、ホワイトタイガーで有名だったが、わざわざ見ることはしなかった。特段のショーを見ることがなくても、ラスベガスはただ散策するだけで楽しい街だった。ただ、夏真っ盛りで、気温は40度近くあったと思う。気温だけではなく、日差しが強すぎて、昼間はとても眩しかった。そんな暑い街で、水に入ったイルカやトラを見ると、涼しい気分になれる。
広州動物園の象と馬…1999年春 ― 2011/11/22 22:06
イソップ著、中務哲郎訳
『イソップ寓話集』
岩波文庫、1999年
358 ライオンの皮を被った驢馬
貧しい庶民は富豪の流儀を真似てはならない、笑われたり身を危うくするのがおちだ、ということ。
驢馬がライオンの皮を纏って、皆にライオンだと思われていた。人も逃げれば獣も去ったが、一陣の風に皮が剥がれて、裸の驢馬が現われるや、皆で襲いかかり、木ぎれや棍棒で打ちのめした。
香港から列車で広州に入った。香港はこの訪問時の2年前に中国に返還されたが、やはり一国二制度ということもあり、香港と広州の間には物理的にも精神的にも大きな壁があった。広州の見どころを一通り観光した後、休憩の意味も兼ねて動物園に入った。やはり象はどこでも人気者だし、定番だ。
それから原始的な馬もいた。プルジェヴァルスキーだろうか。それとも違う種類か。いずれにしても、馬はどんな種類でも目が優しいし、見ていてほのぼのとした気分になってくる。馬は人間がいなければ、滅びたであろう動物とも言われる。戦争、農業、牧畜など馬は人間のために厳しい労働に耐えてきたことも事実である。
『イソップ寓話集』
岩波文庫、1999年
358 ライオンの皮を被った驢馬
貧しい庶民は富豪の流儀を真似てはならない、笑われたり身を危うくするのがおちだ、ということ。
驢馬がライオンの皮を纏って、皆にライオンだと思われていた。人も逃げれば獣も去ったが、一陣の風に皮が剥がれて、裸の驢馬が現われるや、皆で襲いかかり、木ぎれや棍棒で打ちのめした。
香港から列車で広州に入った。香港はこの訪問時の2年前に中国に返還されたが、やはり一国二制度ということもあり、香港と広州の間には物理的にも精神的にも大きな壁があった。広州の見どころを一通り観光した後、休憩の意味も兼ねて動物園に入った。やはり象はどこでも人気者だし、定番だ。
それから原始的な馬もいた。プルジェヴァルスキーだろうか。それとも違う種類か。いずれにしても、馬はどんな種類でも目が優しいし、見ていてほのぼのとした気分になってくる。馬は人間がいなければ、滅びたであろう動物とも言われる。戦争、農業、牧畜など馬は人間のために厳しい労働に耐えてきたことも事実である。
マウントバーノンのリス…2007年秋~冬 ― 2011/11/25 22:13
エリコ・ロウ著
『アメリカ・インディアンの書物よりも賢い言葉』
2001年、扶桑社文庫
どんな動物もあなたよりずっと多くを知っている。
――――――――――ネズパース族の格言
アメリカやイギリスを訪れると、リスを見かける機会が多い。しかも、人間が近づいていても、逃げることなく、時間を過ごしている。それに比べて、日本にいるリスはあまり人間のいる場所には現われないようだ。
これはジョージ・ワシントンの大統領府であったマウントバーノンで見たリス。ジョージ・ワシントンは大統領の職務を果たしつつ、自ら農業にもいそしんだ。市街ではなく、農園や公園もある自然豊かな場所である。マウントバーノンはポトマック河畔にあるが、リスがいたのは、大統領の家から川のある方に歩いていったあたりである。奴隷記念碑、ワシントンの墓にも近いところだ。牛や馬など飼われている動物も多いし、自然に生きているリスもいて、なかなか落ち着ける場所である。
『アメリカ・インディアンの書物よりも賢い言葉』
2001年、扶桑社文庫
どんな動物もあなたよりずっと多くを知っている。
――――――――――ネズパース族の格言
アメリカやイギリスを訪れると、リスを見かける機会が多い。しかも、人間が近づいていても、逃げることなく、時間を過ごしている。それに比べて、日本にいるリスはあまり人間のいる場所には現われないようだ。
これはジョージ・ワシントンの大統領府であったマウントバーノンで見たリス。ジョージ・ワシントンは大統領の職務を果たしつつ、自ら農業にもいそしんだ。市街ではなく、農園や公園もある自然豊かな場所である。マウントバーノンはポトマック河畔にあるが、リスがいたのは、大統領の家から川のある方に歩いていったあたりである。奴隷記念碑、ワシントンの墓にも近いところだ。牛や馬など飼われている動物も多いし、自然に生きているリスもいて、なかなか落ち着ける場所である。
ワシトンDCのリス…2007年秋~冬 ― 2011/11/29 20:34
ディケンズ著、伊藤弘之・下笠徳治次・隈元貞広訳
『アメリカ紀行(上)』
2005年、岩波文庫
ワシントンはタバコ臭唾液総本部と呼ばれても致し方のない所なので、ついに包み隠さず告白しなければならない時がやって来た。実は、この頃には、タバコを噛み、唾を吐くという二つの忌まわしい習慣の流行が私にとって不愉快そのものとなっていたのだが、それはやがて、吐き気を催すほど我慢のならないものとなった。
これはワシントンDCの市街で見たリス。デュポンサークル近くにあるホテルから歩いて、ホールフーズという食料品店に出かける途中で見かけたリスである。ワシントン滞在の終わりの方で、街の中にいたリスを見ることができたのは嬉しかった。歩きながら1分おきくらいに写真を撮っていたので、いいタイミングでリスをカメラにおさめることができた。
たまたまユダヤの祭りの看板があったので、面白いなと思ってシャッターを向けていたら、その近くにリスもいたので、こんな写真が撮れた。この間、紹介したマウントバーノンも近くなので、同じ種類のリスだろうか。この点はよく分からない。よく見ると、もう一匹のリスの尻尾が見えている。ユーモラスな光景だ。
『アメリカ紀行(上)』
2005年、岩波文庫
ワシントンはタバコ臭唾液総本部と呼ばれても致し方のない所なので、ついに包み隠さず告白しなければならない時がやって来た。実は、この頃には、タバコを噛み、唾を吐くという二つの忌まわしい習慣の流行が私にとって不愉快そのものとなっていたのだが、それはやがて、吐き気を催すほど我慢のならないものとなった。
これはワシントンDCの市街で見たリス。デュポンサークル近くにあるホテルから歩いて、ホールフーズという食料品店に出かける途中で見かけたリスである。ワシントン滞在の終わりの方で、街の中にいたリスを見ることができたのは嬉しかった。歩きながら1分おきくらいに写真を撮っていたので、いいタイミングでリスをカメラにおさめることができた。
たまたまユダヤの祭りの看板があったので、面白いなと思ってシャッターを向けていたら、その近くにリスもいたので、こんな写真が撮れた。この間、紹介したマウントバーノンも近くなので、同じ種類のリスだろうか。この点はよく分からない。よく見ると、もう一匹のリスの尻尾が見えている。ユーモラスな光景だ。
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