ロシア美術館…1980年夏2013/07/16 21:22

イリヤ・レーピン著、松下 裕訳
『ヴォルガの舟ひき』
中央公論社、1986年

   ところが美術アカデミーの廊下はもっと暗かった。廊下の出口・入口に壁から小さなランプがかかっているだけで、その間の廊下は、暖炉焚きの落して行った薪に蹴つまずかぬよう足を高くあげて歩かねばならなかった。廊下にはガスが充満していて、鼻や目が痛くなる。



   エルミタージュ美術館は世界有数の美術品を集めている。同じレニングラード(当時)にあるロシア美術館についても同じことがいえるが、その名前が示すようにロシア美術のコレクションが売り物で、正直言って、エルミタージュよりも楽しむことができた。
   せっかくロシアに来たのだから、ロシア的なものを楽しみたいからだ。現地の青年に案内してもらった。ロシア人ではなく、ウクライナ人だといっていた。この美術館の建物は、もともと皇帝の息子ミハイル大公のためにつくられた宮殿だったようだ。