植民地農園の豚…2007年秋~冬 ― 2011/11/08 21:18
イソップ著、中務哲郎訳
『イソップ寓話集』
岩波文庫、1999年
223 産の軽さを競う豚と犬
豚と犬がお産の軽さのことで言い争った。四つ足動物の中で、あっと言う間に産を済ませるのは自分だけだと犬が言えば、豚が遮って言うには、
「そんなことを言うが、目の見えぬ仔を生むじゃないか」
物事は速さではなく完成度で判断される、ということをこの話は説き明かしている。
ワシントンDCで研修を受けている時、アコキーク財団(Accokeek Foundation)が経営している植民地農園を訪れた。まさに当時の趣をそのまま残す農園である。タバコなどを栽培していたようで、奴隷の住居もある。奴隷は勿論だが、農民の家もかなり狭く、窮屈な生活をしていたようだ。タバコの葉を収獲した後、保存する小屋もあった。実は、この植民地農園はちょっと前に訪れたマウント・バーノンとはポトマック川をはさんでお互いに向き合っている。いろんな家畜がいる。豚もいる。古い種の豚という説明を受けた。原種に近いのだろうか。
ワシントンDCの郊外にあるが、日本人の観光客でここに来る人はそんなに多くないようだ。主な観光地を見た上で、余裕があればこの農園を訪問することをおすすめしたい。この農園訪問とは直接関係ないが、昨年だったかNHKテレビのスペイン語講座を見ていた時、スペイン人は豚に対して強い思い入れがあるということを知った。スペインのイベリコ豚は日本でも人気の食材だ。スペインは一時期イスラム勢力に支配されたことがあるので、その支配から脱した後は、イスラム教徒が口にしない豚肉をすすんで食べるようになったとのこと。
『イソップ寓話集』
岩波文庫、1999年
223 産の軽さを競う豚と犬
豚と犬がお産の軽さのことで言い争った。四つ足動物の中で、あっと言う間に産を済ませるのは自分だけだと犬が言えば、豚が遮って言うには、
「そんなことを言うが、目の見えぬ仔を生むじゃないか」
物事は速さではなく完成度で判断される、ということをこの話は説き明かしている。
ワシントンDCで研修を受けている時、アコキーク財団(Accokeek Foundation)が経営している植民地農園を訪れた。まさに当時の趣をそのまま残す農園である。タバコなどを栽培していたようで、奴隷の住居もある。奴隷は勿論だが、農民の家もかなり狭く、窮屈な生活をしていたようだ。タバコの葉を収獲した後、保存する小屋もあった。実は、この植民地農園はちょっと前に訪れたマウント・バーノンとはポトマック川をはさんでお互いに向き合っている。いろんな家畜がいる。豚もいる。古い種の豚という説明を受けた。原種に近いのだろうか。
ワシントンDCの郊外にあるが、日本人の観光客でここに来る人はそんなに多くないようだ。主な観光地を見た上で、余裕があればこの農園を訪問することをおすすめしたい。この農園訪問とは直接関係ないが、昨年だったかNHKテレビのスペイン語講座を見ていた時、スペイン人は豚に対して強い思い入れがあるということを知った。スペインのイベリコ豚は日本でも人気の食材だ。スペインは一時期イスラム勢力に支配されたことがあるので、その支配から脱した後は、イスラム教徒が口にしない豚肉をすすんで食べるようになったとのこと。
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