ブラチスラヴァからウィーンまでドナウを下る(その10)…2016年夏2018/03/01 10:53

赤川次郎著
『青きドナウの吸血鬼』
集英社文庫、2015年

<青きドナウの吸血鬼>
「ドナウをご覧になりたいでしょうね」


   甲板に出てみる。天気は快晴で、空は青々としている。ドナウ川の両側は緑が多くて、なかなかきれいな風景になっている。水は相変わらず泥水のような状態で、澄んだものにはならない。それほど長い乗船ではないから、あっという間にウィーンに着いてしまうだろう。だから、甲板での空気も十分味わっておきたい。