虎山長城を歩く…2014年春(その35)2015/05/19 08:55

李泰著者、 青柳純一訳
『鴨緑江の冬--「北」に消えた韓国民族指導者』 
社会評論社、1994年

   拉北以来の生活を回顧すれば、我々に対する当局者の態度と処遇は日がたつほど執拗になっていた。


  北朝鮮の家々を遠くに見る。かなり高い視点から見ると、なかなかきれいな風景である。しかし、近くから見ると、安普請の建物だ。電気が通っているかどうかも確かではない。このあたりは国境地帯に橋がかかっているわけでもないので、人々の行き来を見ることはできない。丹東の街には大きな橋がかかっていて、トラックも鉄道も動いていたが、ここはまったく別の雰囲気を持った国境地帯である。