虎山長城を歩く…2014年春(その12)2015/03/26 10:20

鮮于煇著、 猪飼野で鮮于煇作品を読む会訳
『火花--鮮于煇翻訳集』
白帝社、2004年

<水豊ダム>
   そのためにも跡継ぎがいないいま、自分は死ねないという思いが、彼のこころの中で渦巻いた。


   黙々と畑仕事に精を出す北朝鮮の農民を相変わらず見ることになる。こちらには男性もいる。とても静かな雰囲気だ。普通だったら、もっと話し声が聞こえてもおかしくないが。右手の奥に、座っている人が数人見える。それから自転車も。
   彼らの目の前に中国があるが、その中国の方は問題を抱えながらも急速な発展を続けている。丸見えの国境の向こうに別の国の人たちがいて、こうやって働いていることが不思議に思われる。