ブラチスラヴァからウィーンまでドナウを下る(その20)…2016年夏2018/03/11 05:38

赤川次郎著
『青きドナウの吸血鬼』
集英社文庫、2015年

<青きドナウの吸血鬼>
   クロロックは、風にマントをかすかにはためかせながら、ドナウのたっぷりとした水の流を見つめている。


  船はウィーンに到着した。乗っていた船をあらためて見てみる。ウィーンから出かける先としてハンガリーのショプロンかスロバキアのブラチスラヴァかと迷ったが、やはり後者の方が断然に行きやすい。ただ、帰りはバスがなくて、困ってしまった。だから、この船に乗ったわけである。


ブラチスラヴァからウィーンまでドナウを下る(その21)…2016年夏2018/03/12 04:24

赤川次郎著
『青きドナウの吸血鬼』
集英社文庫、2015年

<青きドナウの吸血鬼>
「まだウィーンにいたの?」


   さて、ウィーンの街に繰り出すこととする。船が着く場所が辺鄙な場所だと、さらに市街地に移動しないといけないが、この場所はとても便利なところ。というか市街地そのものである。地下鉄の駅も近いようだし、どこに行くのも便利な場所だ。朝早くから動いているので、かなり1日が長く感じられる。まだ昼過ぎだ。どちらへ出かけるか。


シドニー湾クルーズ(その1)…2015年秋(現地は春)2018/03/13 09:12

ライリス・ノーマン作、宮武潤三・順子訳、横田美恵子画
『シドニーのふたご』
篠崎書林、1977年

「オレはふたごだよ」


   オーストラリアのシドニーを観光して、どうしようかと迷ったら、とりあえずサーキュラー・キーに行ったらいい。ここを拠点にすると、どこにでも行けるからだ。そういえば、港めぐりというか船に乗ってなかった。定期便だかクルーズ便だかいろいろあってよくわからない。とりあえず、あっちこっちを周遊している小さな船に乗ることにした。


シドニー湾クルーズ(その2)…2015年秋(現地は春)2018/03/14 08:37

ライリス・ノーマン作、宮武潤三・順子訳、横田美恵子画
『シドニーのふたご』
篠崎書林、1977年

《男の子っていいわね》ブレンダはうらめしく思った。


   小さな船。この日はとても風が強かった。日本は秋だから、こちらは春。本当はオーストラリアは日本が冬の時に行くと、あっちが夏だからいいのだろう。いきなり船内に行くのも味気ないので、デッキに出る。そんなに乗客は多くない。


シドニー湾クルーズ(その3)…2015年秋(現地は春)2018/03/15 08:39

ライリス・ノーマン作、宮武潤三・順子訳、横田美恵子画
『シドニーのふたご』
篠崎書林、1977年

ブレンダは興奮して、ピョンピョン飛びはねていた。


   シドニーのシンボルともいえるオペラハウスが見える。前日にこの周辺を歩いてみて、オペラハウスの建物にもちょっと入ってみた。美しい建物ではあるが、近くで見ると、白い屋根などはけっこう汚れていた。前日にはちょっと雨が降っていたが、この日は天気も良くて、クルーズには最適の天気だ。


シドニー湾クルーズ(その4)…2015年秋(現地は春)2018/03/16 08:41

ライリス・ノーマン作、宮武潤三・順子訳、横田美恵子画
『シドニーのふたご』
篠崎書林、1977年

「こまかいお金はないの?」
「すみません」


   さて、これもデッキの写真。風が強いので、あまり快適ではない。乗客もそんなに多くないし、デッキに出てこない人もいる。風邪でもひいたら嫌だなと思っていたが、なんとか大丈夫のようだ。ハーバーブリッジが眼前に迫っている。


シドニー湾クルーズ(その5)…2015年秋(現地は春)2018/03/17 04:36

ライリス・ノーマン作、宮武潤三・順子訳、横田美恵子画
『シドニーのふたご』
篠崎書林、1977年

「両方。それにチーズもね」


   オペラハウスが見える。この建物は見る角度に違って、いろんな様相を示すから面白い。オペラハウスは貝殻をモチーフにしていたと思う。海洋国家オーストラリアにふさわしい、ユニークな建物だ。知人に、「シドニーで見た『オペラ座の怪人』が感動的だった」「オイスターが最高に美味しかった」と言ってた人がいた。いつ豪州に行ったのか、オペラ座の怪人はどこで見たのか、どこのレストランで食べたのか聞いたが、教えてくれなかった。


シドニー湾クルーズ(その6)…2015年秋(現地は春)2018/03/18 06:58

ライリス・ノーマン作、宮武潤三・順子訳、横田美恵子画
『シドニーのふたご』
篠崎書林、1977年

   シドニーの西のはずれにあるグレゴリー家では、もう、いつもどおりの生活に戻っていた。


   オペラハウスと市街地のビル群が見える。オペラハウスの姿もだんだんと小さくなっていく。雨が降らないのはいいが、曇りがちでちょっと肌寒さを感じた。折り畳み傘をいったん開くと、面倒だから、雨は降らないでほしい。短い滞在の場合、雨が降ると、その印象が強くなってしまって、雨の街という思い出が残ってしまうことが多い。


シドニー湾クルーズ(その7)…2015年秋(現地は春)2018/03/19 08:36

ライリス・ノーマン作、宮武潤三・順子訳、横田美恵子画
『シドニーのふたご』
篠崎書林、1977年

「チョコレートを一箱ってのはどうだい」グレッグが提案した。


   これもデッキ。前方の赤い胴体がけっこう目立つ。湾内はけっこう多くの船が航行しているから、目立つ色にしておくことも大切なのだろう。お客さんは降りる人もいるし、乗ってくる人もいる。これは定期船というよりは、周辺の各港にちょくちょく立ち寄る小さな船と言った方が正確だ。


シドニー湾クルーズ(その8)…2015年秋(現地は春)2018/03/20 08:35

ライリス・ノーマン作、宮武潤三・順子訳、横田美恵子画
『シドニーのふたご』
篠崎書林、1977年

「十七セント残ってる」


   ここはフォート・デニソンというところ。刑務所とか要塞として使われていたところらしい。こういう船着き場がこれからいくつかある。当然、ここで降りることもできる。帰りに同じところを通るかもしれないから、その時に考えることにしよう。牢獄として使われていたこともあるので、なんかちょっと恐ろしい雰囲気も醸し出している。