シドニー湾クルーズ(その9)…2015年秋(現地は春)2018/03/21 06:35

ライリス・ノーマン作、宮武潤三・順子訳、横田美恵子画
『シドニーのふたご』
篠崎書林、1977年

シドニーの西のはずれにあるハーバート家でも、母の日が祝われていた。


   シドニーの市街地が遠くに見える。オペラハウスがあり、展望台があり、なかなかいい景色だ。雲がかなり低い位置で垂れ込めている。波はちょっとあるが、そんなに船が揺れるようなものではない。揺れが激しいと、船酔いしてしまうので、これくらいならありがたい。


シドニー湾クルーズ(その10)…2015年秋(現地は春)2018/03/22 09:40

ライリス・ノーマン作、宮武潤三・順子訳、横田美恵子画
『シドニーのふたご』
篠崎書林、1977年

その夜の収穫はそれだけだった。


 市街の様子がはっきりと目にうつる。オーストラリアは都市人口率が高いので、面積が広い国だが、大半の住民がシドニーなどの都市に住んでいる。シドニーも海に面しているので、大きな大陸に来たという雰囲気は感じられない。世界の大都市については、海があるところとないところがある。日本の場合、海に面しているところが多い。
 軍艦らしきものが何隻が見える。オーストラリアは海洋国家というイメージが強いので、海軍を重視しているのだろうか。オーストラリアはベトナム戦争に際しても、南ベトナムに派兵したこともある。世界の標準的とも言えるが、オーストラリア国防軍は陸海空軍からなっている。


シドニー湾クルーズ(その11)…2015年秋(現地は春)2018/03/23 10:57

ライリス・ノーマン作、宮武潤三・順子訳、横田美恵子画
『シドニーのふたご』
篠崎書林、1977年

「ありがと。さあ、そとへ行って遊んできなさい」


   ここはガーデンアイランドという船着き場。まさにオーストラリア海軍の基地があるところらしい。だから軍艦がたくさん見られたことに納得する。ここも降りることができるが、当然、軍関係以外のところしか見られないようだ。アイランドという名前がついているが、今は陸地と繋がっている。右側の表示にもあるように、「武装パトロール隊がこの基地を警備している」とのこと。


シドニー湾クルーズ(その12)…2015年秋(現地は春)2018/03/26 08:39

ライリス・ノーマン作、宮武潤三・順子訳、横田美恵子画
『シドニーのふたご』
篠崎書林、1977年

「でも、病院ではそんな間違いなんかしないよ!」


   風邪が強くて、ちょっと寒いので船内に降りてきた。こうやってガイドが寄港したり、通過したりする名所を説明している。早口のオーストラリア英語なので、なかなか聞き取りにくいところがある。このように、そんなに乗客は多くない。夏の時期に来ると、もっと観光客が多いのかもしれない。その場合、日本は冬になる。


シドニー湾クルーズ(その13)…2015年秋(現地は春)2018/03/27 08:35

ライリス・ノーマン作、宮武潤三・順子訳、横田美恵子画
『シドニーのふたご』
篠崎書林、1977年

夫は、むだだと知りつつ大声を張り上げた。


   対岸にはいくつかの建物が見える。住居というよりは宿泊施設だろうか。それとも一部は住宅だろうか。シドニーでは郊外に高級住宅街があり、市街地は治安も良くないので、住宅地としてはそんなに良くないようだ。地下鉄のセントラル駅では降りなかったが、ここもあまり治安が良くないと言われている。


シドニー湾クルーズ(その14)…2015年秋(現地は春)2018/03/28 08:40

ライリス・ノーマン作、宮武潤三・順子訳、横田美恵子画
『シドニーのふたご』
篠崎書林、1977年

ブルースはちょっぴりみじめだった。


   やたらお城みたいな建物が多い。やはり観光関係の施設だろうか。オーストラリアは歴史が短いので、ヨーロッパのような昔の貴族の館はないだろう。あえてこのような宿泊施設を選択するということは考えなかった。忙しい日程をやりくりしてきているので、どうしても宿を決めるのは直前になり、じっくり考えている余裕はない。


シドニー湾クルーズ(その15)…2015年秋(現地は春)2018/03/30 10:21

ライリス・ノーマン作、宮武潤三・順子訳、横田美恵子画
『シドニーのふたご』
篠崎書林、1977年

シェーンは羽をくいしばり、顔を石のようにかたくしていた。


   対岸の景色が少しずつ変わってきた。緑が目立ってきたが、岩がごつごつした感じになってきた。シドニーの地形には詳しくないが、遠くに行けば岩で有名な山もある。基本的には自分で勝手に動くが、ちょっと遠くに行く場合はそこだけオプショナルツアーに参加するという手もある。ネットにもオプショナルツアー専門の旅行社があり、活用したこともある。ネットで予約できるので、とても便利だ。中国、ヨーロッパに行った時に使ったこともある。









シドニー湾クルーズ(その16)…2015年秋(現地は春)2018/03/31 05:49

ライリス・ノーマン作、宮武潤三・順子訳、横田美恵子画
『シドニーのふたご』
篠崎書林、1977年

シェーンは床を見た。


   緑の豊かな対岸の景色が続く。ビーチも見えてきた。オーストラリアのビーチはサメもけっこういるようで、そのための安全対策にも神経が使われている。この時は秋だから、泳いでいる人の姿は見当たらない。オーストラリアのもっと北の方に行くと気候は温暖になってくる。ケアンズかゴールドコーストにしようかとも考えたが、結局シドニーに行くことにした。南半球はアフリカ訪問以来、ほぼ10年ぶりのことだった。