2021-09: 海の向こうの思い出

シンガポールを散策…1998年夏 ― 2021/09/08 10:45

平井弓枝著
『日本のおんな』
新潮文庫、2010年

〈シンガポールの休日〉
小さな音をたてて、鈴代がバスルームに入ったようであった。

　とりたてて見たいところがあるわけではない。またチャンギ―空港に行って、日本に戻らなければならないので、シンガポールは適当に散策することにする。地下鉄も発達しているので、移動も快適である。

平井弓枝著
『日本のおんな』
新潮文庫、2010年

〈シンガポールの休日〉
勿論、それ以前から、小沢は鈴代に関心を持っていた。

　ショッピングセンターのあるところを散策する。シンガポールはアジアでは有数の豊かな国となっており、消費生活も充実しているようだ。小さな国であるがゆえに、統治をしやすいという点も否定できないだろう。

平井弓枝著
『日本のおんな』
新潮文庫、2010年

〈シンガポールの休日〉
｢やっぱり、東南アジヤのせいかもしれないな｣

　シンガポールは小さな都市国家だが、緑もそれなりに保たれている。気候の違いだろうが、木陰に入ると日本以上に涼しく感じる。むしろ夏はシンガポールの方が過ごしやすいかもしれない。

平井弓枝著
『日本のおんな』
新潮文庫、2010年

〈シンガポールの休日〉
翌朝は、食事を部屋へ運ばせた。

　シンガポールは小さな都市国家だから高層ビルが多い。平屋建てのような建物はほとんど見られない。香港、ニューヨーク、サンフランシスコなど狭い面積に建物が密集しているところもいくつか見てきた。