オーストラリア博物館(その35)…2015年秋(現地は春)2017/04/01 08:09

越智道雄/百々佑利子監訳
『現代オーストラリア短編小説集 (下)』
評論社、1983年

コリン・ジョンソン著、中野不二男・宮下嶺夫訳
<キンバリーの夢>
はるかな南部で絶望にさいなまれ、一本のワインのビンは彼を蝕む。


    “Wandering albatross”という表示が出ている。「ワタリアホウドリ」だ。一見カモメかと思ってしまったが、違うようだ。羽をひろげるとかなり大きくなる。鳥類としてもかなり大きなシドニー近辺を含めオーストラリアの南海外の付近に棲息しているようだ。


オーストラリア博物館(その36)…2015年秋(現地は春)2017/04/02 06:28

越智道雄/百々佑利子監訳
『現代オーストラリア短編小説集 (下)』
評論社、1983年


コリン・ジョンソン著、中野不二男・宮下嶺夫訳
<キンバリーの夢>
   踊りの中でカンガルーは飛び跳ね、死に、大蛇は彼らに生命を吹きこむために、いまにも死にそうにくねり、のたうちまわる。


   蜘蛛がたくさん展示されている。オーストラリアは生き物による被害の多い国だが、蜘蛛でさえ例外ではないらしい。この訪問の半年くらい前に、蜘蛛の巣に町が覆われてしまった被害が出たことが話題になっていた。日本にも毒蜘蛛はいるし、被害を受けている人もいると思う。


オーストラリア博物館(その37)…2015年秋(現地は春)2017/04/03 08:45

越智道雄/百々佑利子監訳
『現代オーストラリア短編小説集 (下)』
評論社、1983年

コリン・ジョンソン著、中野不二男・宮下嶺夫訳
<キンバリーの夢>
   長年トラブルを起こし続け、そのうえ出会った白人はすべて殺すと宣言していた、最も悪名高いアボリジニの無法者どもを、彼一人で捕まえたのだ。


   これも鳥たち。ちょっと前に紹介した鳥たちよりは小柄で地味なものばかりだ。これらはオーストラリアに棲息するものばかりだ。棲息地の地図が出ているが、オーストラリアの東海岸、南海岸あたりにいるものが多いようだ。


オーストラリア博物館(その38)…2015年秋(現地は春)2017/04/04 08:42

越智道雄/百々佑利子監訳
『現代オーストラリア短編小説集 (下)』
評論社、1983年

マレイ・ベイル著、松村和紀子訳
<羊追いの女房>
   四十年代の末頃までは、羊追いとして雇われていたアボリジナルもいたはずだ。


   ここにもさまざまな鳥たちがいる。たまたまいろんな大きさの鳥たちがいる。何か共通点があるのだろうか。なんだか鶴みたいな鳥もいる。”crane”という単語が目についたが、よく見ると”crake”だ。「クイナ属の鳥」という意味だそうだ。”Australian crake”という鳥がオーストラリアにいるようで、”Australian spotted crake”と呼ばれることもある。


オーストラリア博物館(その39)…2015年秋(現地は春)2017/04/05 09:58

越智道雄/百々佑利子監訳
『現代オーストラリア短編小説集 (下)』
評論社、1983年

マレイ・ベイル著、松村和紀子訳
<羊追いの女房>
丸太小屋は二部屋きりで、床は木がむき出しだった。


   これはフクロウの類。オーストラリア、ニュージーランド周辺に棲息するものだ。フクロウも飛べる鳥だから、オーストラリアだけに限定されるものではない。フクロウの中でも、白い能面のような顔をしたものは怖く感じる。フクロウは知恵を象徴する鳥だという先入観もあるが、いつでも思慮深く見える。  


オーストラリア博物館(その40)…2015年秋(現地は春)2017/04/06 10:54

越智道雄/百々佑利子監訳
『現代オーストラリア短編小説集 (下)』
評論社、1983年

マレイ・ベイル著、松村和紀子訳
<羊追いの女房>
   わしはアデレード=ポート・オーガスタ鉄道の線路のわきにキャンプを張っていたのだ。


   恐竜の頭。なかなか迫力がある。ただ、今は棲息していない生き物だけに、当然のことながら身近な存在として実感することがない。人類が生きていない時代にいたのがほとんどだったろうから、昔の歴史書にはほとんど出てこないだろう。恐竜の骨の発掘も新しい時代になってからだろうから、古代の生物を現代人が知ることになったというのも面白い。


オーストラリア博物館(その41)…2015年秋(現地は春)2017/04/07 10:59

越智道雄/百々佑利子監訳
『現代オーストラリア短編小説集 (下)』
評論社、1983年

マイケル・ワイルディング著、西田悦子訳
<百五十七段目に住む見習い吸血鬼>
やつらに噛まれて、おれは幾度血をしたたらせたことか。


   これは有名なアンモナイト。世界中の広い地域から採掘されるようだ。オーストラリアもその例外ではない。アンモナイトなんて東急ハンズで売られているのを見たことがあるが、比較的多くの量が出ているのだろうか。日本の博物館でもけっこうよく見かける。ただ、アンモナイトにもいろんな種類があるだろうが、その点は詳しくない。


オーストラリア博物館(その42)…2015年秋(現地は春)2017/04/08 08:27

越智道雄/百々佑利子監訳
『現代オーストラリア短編小説集 (下)』
評論社、1983年

マイケル・ワイルディング著、西田悦子訳
<百五十七段目に住む見習い吸血鬼>
   草木の生い茂った百五十七段をマッチで照らしながら降りていくのは、至難の業だ。


   恐竜のどこかの骨だろうか。オーストラリアは歴史も新しく、国土も広い割に人口も少ないの 、未開拓の地が多い。恐竜の骨だって、採掘すれば今後もたくさん出てくる可能性があるだろう。オーストラリアも太古の昔は他の大陸とつながっていたようで、必ずしもそこだけに存在した種類だのみではないようだ。


オーストラリア博物館(その43)…2015年秋(現地は春)2017/04/09 06:31

越智道雄/百々佑利子監訳
『現代オーストラリア短編小説集 (下)』
評論社、1983年

マイケル・ワイルディング著、西田悦子訳
<百五十七段目に住む見習い吸血鬼>
   湾を見下すこのあたり一帯は、かつて、週末の休暇をのんびり過ごす場所だったに違いない。


   “Fossils”と書かれた箱。「化石」である。これは恐竜の化石の採掘の場をそのまま持ってきたものだろう。採掘現場の臨場感を出すためにも、効果のある展示だと思う。子供たちが発掘やそれに関する学問に興味を持つきっかけにもなるだろう。


オーストラリア博物館(その44)…2015年秋(現地は春)2017/04/10 08:50

越智道雄/百々佑利子監訳
『現代オーストラリア短編小説集 (下)』
評論社、1983年

ピーター・ケアリー著、東海林郁子訳
<アメリカの夢>
   わたしは子供のころ、よくメースン小路にある彼の家のリンゴの木から、リンゴを盗んだ。


   恐竜の骨ばかり見ていると、なんだかよく分からなくなってくる。人間の生活に関する展示が少ない。オーストラリアは歴史が浅いから、そこは仕方がないことだろう。ニューヨークの自然史博物館も恐竜だの野生動物に関するものが多かったことを思いだす。