シドニー到着からロックス散策まで(その36)…2015年秋(現地は春)2019/04/01 08:08

村上春樹著
『村上春樹全作品 1979~1989〈3〉 短篇集〈1〉』
講談社、1990年

〈シドニーのグリーン・ストリート〉
「む?」と羊博士が言った。


   シドニーのシンボルと言われているのが、オペラハウスとハーバーブリッジだ。ここはハーバーブリッジのチケットを扱っている売り場だ。全長は1キロを超えるようで、かなり長い橋といえる。ここは、車の車線もたくさんあるし、鉄道やら歩道もあって、幅もかなり広い橋だ。


シドニー到着からロックス散策まで(その37)…2015年秋(現地は春)2019/04/03 07:24

村上春樹著
『村上春樹全作品 1979~1989〈3〉 短篇集〈1〉』
講談社、1990年

〈シドニーのグリーン・ストリート〉
「ん?」と僕が言った。


   これがハーバーブリッジの入口。「ブリッジクライム」というものがあるそうだが、高いところはあまり得意ではないので、ためらってしまう。コンサート会場の二階席の前の方でも足がすくんでしまうことがある。極度の高度恐怖症ではないが、ジェットコースターの類も乗れない。宙返りするようなアトラクションは避けている。


シドニー到着からロックス散策まで(その38)…2015年秋(現地は春)2019/04/05 07:21

村上春樹著
『村上春樹全作品 1979~1989〈3〉 短篇集〈1〉』
講談社、1990年

〈シドニーのグリーン・ストリート〉
「そうか」と羊博士は感心したように言った。


 ここは手作りのチョコレートが売られている。ひとつひとつのチョコレートがカラフルな包装によって包まれており、丁寧に作られていることも伝わってくる。大量生産、大量販売という物に比べると、ありがたみのある品物だ。こういうものは高めではあるが。7,8年前にハワイ島のお菓子工場を見学したことを思い出した。


シドニー到着からロックス散策まで(その39)…2015年秋(現地は春)2019/04/06 08:37

村上春樹著
『村上春樹全作品 1979~1989〈3〉 短篇集〈1〉』
講談社、1990年

〈シドニーのグリーン・ストリート〉
「いや」と羊博士が言った。


   赤いポストがある。郵便関係の条約についてはたまに聞くことがあるが、ポストの色や形に関しても取り決めがあるのだろうか。かつては海外に行くと、日本に絵葉書を出すことがひとつのイベントだったが、インターネット、メールが普及したら、そうした位置づけも低くなってしまったようだ。航空便でも日本に絵葉書が届くのは少し時間がかかった。


シドニー到着からロックス散策まで(その40)…2015年秋(現地は春)2019/04/08 07:29

村上春樹著
『村上春樹全作品 1979~1989〈3〉 短篇集〈1〉』
講談社、1990年

〈シドニーのグリーン・ストリート〉
「でしょうね」と僕は言った。


   あまり精度の高い写真ではないが、お店の人がお客さんに布みたいなものを見せている。午前中の時間帯だが、だんだんとお客さんも増えてくる。オーストラリアというと、アメリカやヨーロッパからも遠い。むしろ日本からの方が行きやすいくらいだ。観光客はどのあたりから来ているのだろうか。英語が通じるから、英米からもけっこう訪問客がいるのだろうか。


シドニー到着からロックス散策まで(その41)…2015年秋(現地は春)2019/04/09 09:24

村上春樹著
『村上春樹全作品 1979~1989〈3〉 短篇集〈1〉』
講談社、1990年

〈シドニーのグリーン・ストリート〉
「いや、その……」


   こういうトラックの写真はついつい撮影してしまう。キャンディーかお菓子を扱っている会社のトラックみたいだ。紫色の基調がなかなか素敵だ。ロックスではチョコレートを売っているところも含め、いろんなお菓子類が売られていた。


シドニー到着からロックス散策まで(その42)…2015年秋(現地は春)2019/04/10 08:06

村上春樹著
『村上春樹全作品 1979~1989〈3〉 短篇集〈1〉』
講談社、1990年

〈シドニーのグリーン・ストリート〉
   僕としてはすごくいい気味だった。


   「カドマンの家」というところを見た。シドニーでは二番目に古い家で、1816年に建てられている。このロックスでは一番古い。カドマンも流刑者として送られてきたようだが、政府の仕事をすることになったようだ。詳しくガイドブックを見て、歩いているわけではないので、このカドマンの家についても知らなかった。


シドニー到着からロックス散策まで(その43)…2015年秋(現地は春)2019/04/11 07:11

村上春樹著
『村上春樹全作品 1979~1989〈3〉 短篇集〈1〉』
講談社、1990年

〈シドニーのグリーン・ストリート〉
   本当に危ないところだった。


   このカドマンの家は海岸沿いにつくられたために、波がしょっちゅう襲ってきたようだ。その後、サーキュラー・キーの埋め立てが行われて、海岸も遠くになってしまったらしい。今はこのあたりが波にさらわれることもない。ロックスというまったくおしゃれな地域に生まれかわっている。


シドニー到着からロックス散策まで(その44)…2015年秋(現地は春)2019/04/13 07:45

村上春樹著
『村上春樹全作品 1979~1989〈3〉 短篇集〈1〉』
講談社、1990年

〈シドニーのグリーン・ストリート〉
耳はひらひらと揺れた。


   この建物はいろんな目的で使われたようだ。シドニーの水上警察の本部だったり、船員用の建物だったり、最終的には修復が行われて、歴史的な遺産となったとのこと。犯罪者ジョン・カドマンは1758年に生まれ、 40歳になった1798年にオーストラリアに送られている。ちなみに牛を盗んでつかまったらしい。


シドニー到着からロックス散策まで(その45)…2015年秋(現地は春)2019/04/14 07:35

村上春樹著
『村上春樹全作品 1979~1989〈3〉 短篇集〈1〉』
講談社、1990年

〈シドニーのグリーン・ストリート〉
   これというのもみんなフロイトのおかげだ。


   海面を撮影する。考えてみれば、世界の海はつながっている。海のない国もあるし、海から遠い都市もある。昔、モスクワから来たロシア語の先生が神戸の海を見て、「生まれて初めて海を見た」と感動していた。サンクトペテルブルグなら海はあるが、モスクワだと海とは縁遠くなる。