ナホトカ支線(シベリア鉄道)の寝台に乗る…1980年夏(その4)2022/01/12 13:31

A.ジノビエフ 作・画、川崎浹 訳
『酔いどれロシア : 戯画詩集』
岩波書店、1991年

<呑み友達について>
多くはいらぬ、わずかな食べものさえあれば。
呑んだくれが周囲にいてさすれればいい。

朝起きると、白樺の林が延々と続く。まさにロシアの大地、シベリアの大地を走行しているということで感慨は大きかった。寝台車だったので、朝があけると風景が一変する。本当に何もない光景が続く。昔のカメラにしては、しかもスピードを出している列車から撮ったにしては、よく撮れている写真だ。北海道の光景にも似ている。北海道はこの10年後に札幌から稚内まで寝台列車に乗ったが、同じような光景に出会った。ここでも白樺林が続いていた。いずれにしても寂寥とした地だ。住んでいる人はかなり少ないだろう。