クヒオビーチ(その2)…1996年夏2011/03/08 21:18

渡辺喜恵子著
『タンタラスの虹』
新潮社、1975年

  ハナウマ湾の波は穏やかだった。夕べの渚に人影もなく、潮は引き始めている。濡れた砂浜を美穂はゆっくりゆっくり歩いて行った。波が置き去りにした小さな巻貝があっちこっちに散らばっている。美穂は一つ一つひろいながら歩いた。生きている貝はぶつぶつと文句を言い、死んだ貝殻は何も言わない。


 
 アメリカ本土からホノルルにやってきた。日本に近くなったせいもあって、緊張感が半減してしまう。でも、ハワイもなかなか素晴らしい場所だ。海水浴は前日までに十分楽しんだ。 


 日本に帰る朝、見納めにビーチを散歩する。人は少なく閑散としている。静かな波が押し寄せる。朝の海はまた印象が異なる。


 魚が泳いでいるのが見える。カラフルな熱帯魚ではなく、地味な魚だ。実際、海の中に入ると色鮮やかな魚が見られるのだが。



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