ビリニュス行き列車で朝食…1980年夏2012/10/30 21:29

クレメンス・マイヤー著、杵渕博樹訳
『夜と灯りと』
2010年、新潮クレスト・ブックス

<君の髪はきれいだ>
 彼は町中リトアニア人を探し回った。数えきれないほどのロシア人に会って、リトアニア人はいないか尋ねた。
 カク・ジェラ?元気?リトアニア語話せる?ニェト?誰かリトアニア語話す人知らない?



   レニングラード(現在はサンクトペテルブルグ)に滞在していた時、オプショナルツアーでビリニュスに出かけた。現在はリトアニアは独立しているが、当時はソビエト連邦の一共和国だった。寝台列車に乗って、ビリニュスに向かった。列車の中で朝食のパンを食べた。コーヒーか紅茶かたずねられたので、紅茶にした。ドイツ語で聞かれたような気もする。
 後悔してもしょうがないが、このロシア・リトアニアの旅行では食事の写真がほとんど撮れていない。草鞋のようなステーキが何度も出てきたし、料理の写真はきちんと撮っておくべきだった。泊まっているホテルでの食事がほとんどの旅行だったので、カメラを置いて食事をすることが多かったからだ。ビリニュスはロシアと文化圏も違うのか、垢抜けた印象が強かった。街並みもきれいで、西欧的な印象を受けた。