サハリン州郷土博物館(その7)…2012年夏2013/12/19 19:45

チェーホフ著、原 卓也訳
『サハリン島』
中央公論社、2009年
  
   ロシア風の小屋が建てられないマンザ人とコーカサス人は、大抵一年目に逃げ出す。サハリンの戸主のほとんど半数は家をもっていないが、これは第一に、移住囚が最初に家をもつときに出あう困難を理由とすべきであるように思われる。



   サンタン交易といわれる経済取引が中心に紹介されている。江戸時代にサンタン人とアイヌとの間で、主としてサハリンが中継点となって交易が進んだらしい。貿易は活発になり、アイヌも恩恵を得ている。豪華絢爛な衣装をまとった北海道のアイヌ人の絵も展示されている。この絵は、松前藩の家老でもあった画家の蠣崎波響(かきざきはきょう)によるもの。2枚目の写真は、民族の居住地ごとに色分けしたものである。