タワーブリッジ(その1)…1997年夏2010/02/05 21:57

 夏目漱石著 
 「倫敦塔」
 『倫敦塔・幻影の盾』  
 1952年、新潮文庫


 この倫敦塔を塔橋の上からテムズ河を隔てて目の前に望んだとき、世は今の人から将た古えの人かと思う迄我を忘れて余念もなく眺め入った。冬の初めとはいいながら物静かな日である。空は灰汁桶を掻き混ぜた様な色をして低く塔の上に垂れ懸って居る。壁土を溶し込んだ様に見ゆるテームスの流れは波も立てず音もせず無理やりに動いて居るかと思わるる。


 「ロンドン橋落ちた 落ちた……♪」という歌もあるように、ロンドンというとこの橋が名所かと勘違いしてしまう。実際に、ロンドン橋は18世紀半ばまではテムズ川にかかる唯一の橋だったらしい。そして歌にもあるように、何度も倒壊を繰り返したとのこと。
 ロンドンで有名な橋というと塔橋(タワーブリッジ)があげられる。名所であるロンドン塔を訪れれば、この橋が近くにあるのですぐ目につく。この橋は見ての通り、美しいだけではなく、跳ね橋になっていること。橋が上方に跳ねれば大型船も通過できる。


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