寶覺寺…2007年夏2010/04/02 20:47

 司馬遼太郎著書
 『街道をゆく 40<新装版>台湾紀行』
 2009年、朝日文庫

 彭士晃青年は、台中のうまれである。
「果子狸なんて、知りません」
    といった。
 
 台湾の高雄から北上すると、台南、台中、台北となる。台中は文字通り、真ん中あたりにある。ガイドブックを見ると、ふっくら、にっこりの黄金色した弥勒大仏が目に付く。不思議な大仏だ。寶覺寺というお寺にあるらしい。
 駅前の路線バス乗り場に行くと、寶覺寺を通過する系統が見つかった。しかし、なかなか目的にたどり着かない。バスを間違ったようだ。
 これほど有名(?)な黄金大仏ならと他の乗客に聞いてみる。英語は全然通じない。それならとガイドブックにのっている黄金大仏の写真を示したが、全く反応がない。そんな大仏のある寺など知らない様子。
 バスの運転手に尋ねると、やはり間違ったバスだった。途中で降ろしてもらう。タクシーを拾って、大仏の写真を指して、目的にやっと着く。かなり遠回りになってしまった。

 何やら工事中。せっかくの仏像が見られないか。いや、あった。巨大な黄金色の弥勒大仏。どっしりと腰をおろして、微笑んでいる。


 日本軍人として戦死した台湾人兵士を祀った碑もある。日本人遺骨安置所、日本人墓地もあるお寺。この題字の「霊安故郷」は李登輝・元総統によるもの。