ヘルシンキ--タリン間のフェリー航路(その31)…2013年夏2014/09/25 21:53

ケント・ハールステット著、中村みお訳
『死の海からの生還--エストニア号沈没、そして物語はつくられた--』
岩波書店、1996年

 翌日、体を起こすのはひと苦労だった。全身に筋肉痛がはしる。起きると、体中のごく小さな筋肉一つひとつに痛みを感じた。ほんの小さな部分も、指先までこわばり痛んだ。体が緊張し、張り詰めていたことを思い知らされた。



 このヘルシンキとタリンの間は多くのフェリーが就航しているようで、同じ会社のもの、他の会社のものも含めて、別の船とすれ違うことも多い。もっとも港に近づくと、いろんな行き先の船があるから、多くの船が行き来するのは当然だろう。このあたりの船は客船ばかりだから、きれいな船体ばかりが目立つ。確かに、ヘルシンキにしろタリンにしろ、ものすごく多くの客船が停泊していた。
   北欧というと漁業も盛んだろうが、漁港は別にあるのだろう。これだけ多くの客船と接近すると漁船なんかにとっても危険だろう。フィンランディアという船は、Eckerö Lineという会社の船である。こちらは、片道2時間15分とか2時間半かかるようである。もっと小さな船で片道1時間半くらいのものもあるようだ。でも、その種類の船は揺れが激しいようだ。