横浜--ナホトカ間の航路(その6)・・・・1980年夏2014/10/16 20:11

五木 寛之著
『ナホトカ青春航路 (Essay books―流されゆく日々)』
PHP研究所、1984年

  今もジャルパックだ、やれ何だと、ずいぶんたくさんの人が海外に出て行きますけれども、ぼくは戦後の若い人の海外旅行の中に、一つの波があって、そして、その最初の波が50年代、小田実さんの『何でも見てやろう』とか、そういうものに刺激を受けて出て行く、そういう時代があったと思う。



  さて、ナホトカの港が見えてきた。「ここは何もないぞ。材木置き場しかないぞ」とロシアに行ったことのある人から話を聞かされていた。ナホトカは特に見る予定もないし、そもそも滞在することにはなっていない。
   ここからまた寝台列車に乗り、さらにアエロフロートの飛行機に乗ることになっている。モスクワオリンピックのマスコットのミーシャの絵も見える。もうオリンピックは終わってしまったし、日本は参加することもなかったが。その意味でちょっと寂しい感じがする。船はゆっくりゆっくりと港へ近づいていく。

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